くるみの種類を比較|産地・品種・味わいの違いとは

くるみの種類を比較|産地・品種・味わいの違いとは

くるみ(胡桃)は、ミックスナッツやパン、焼き菓子などでよく見かける身近なナッツです。

ひと口にくるみといっても、産地や種類によって、粒の大きさ、見た目、香り、食感、味わいには違いがあります。普段何気なく食べているくるみも、少し視点を変えると、新しいナッツの発見につながるかもしれません。

この記事では、世界や日本で流通しているくるみの種類、産地ごとの違い、中国で「山胡桃」と呼ばれる個性あるナッツについて紹介します。

くるみはどのようなナッツか

くるみは、クルミ科の木になる種実です。英語では「walnut(ウォールナッツ)」と呼ばれ、世界各地で親しまれてきました。

古くから食べられてきた木の実のひとつで、先史時代から食用にされていた痕跡があるとされています。古代メソポタミアやペルシャでも重宝され、保存性のある食材として、また栄養価の高い木の実として各地に広がっていきました。

味わいの特徴は、香ばしさ、コク、ほのかな渋味です。くるみには、まろやかなコクだけでなく、少しのえぐみや渋味を感じるものもあります。これは食べにくさにつながることもありますが、ローストや他の素材との組み合わせによって、香ばしさや味の深みに変わることもあります。

栄養面では、オメガ3脂肪酸の一種であるα-リノレン酸を含むナッツとして知られています。また、くるみの脂質にはリノール酸も含まれ、多価不飽和脂肪酸の比率が高い点も特徴です。

くるみの主な生産地と世界での広がり

くるみは世界各地で栽培されています。USDA(米国農務省)の2024/25年度推定値では、世界のくるみ生産において中国が約57%、アメリカが約24%を占め、チリ、EUが続きます。数字を見ると、世界のくるみ生産は中国とアメリカの存在感が大きいことが分かります。日本でよく見かけるくるみは、品質や供給量が安定しているカリフォルニア産が中心です。

くるみの使われ方も、国や地域によってさまざまです。そのまま食べるだけでなく、パンや焼き菓子、サラダ、料理のトッピングに使われることもあります。チーズやはちみつ、ドライフルーツとも合わせやすく、ワイン、コーヒー、紅茶のおつまみとして親しまれています。

代表的なくるみの種類と味わいの違い

くるみには、いくつかの種類があります。ここでは代表的なものを見ていきます。

西洋くるみ/ペルシャグルミは、世界で広く栽培されている一般的なくるみです。粒は比較的大きく、殻は明るい茶色をしています。剥き身は淡い黄褐色で、味わいは穏やか。料理や菓子にも使いやすいタイプです。

カリフォルニアくるみは、日本でもよく見かける代表的なくるみです。大粒で形が整いやすく、剥き身の色も比較的明るいものが多く見られます。クセが強すぎず、ミックスナッツや製菓材料としても使いやすいくるみです。

チャンドラー種は、カリフォルニアくるみの代表的な品種のひとつです。明るい色合い、大きめの粒、比較的穏やかな渋味が特徴とされ、見た目と使いやすさの両面で評価されています。

日本産の鬼ぐるみ・姫ぐるみは、日本にも自生・栽培されているくるみです。殻は非常に硬く、深い溝があり、実を取り出すのに手間がかかります。西洋くるみに比べると小粒で、素朴で野趣のある風味を楽しめるくるみです。

中国の山胡桃系は、小粒で、一般的な大粒くるみとは見た目も異なります。殻は薄いものの硬く、剥き身も小さいのが特徴です。食味は、一般的なくるみよりもピーカンナッツに近い印象があります。

種類 主な産地 粒の特徴 見た目の特徴 味わいの傾向
西洋くるみ/ペルシャグルミ アメリカ、中国、チリなど 比較的大粒 明るい茶色の殻、淡い剥き身 穏やかで使いやすい
カリフォルニアくるみ アメリカ 大粒で安定 形が整いやすく、色が明るい マイルドで食べやすい
チャンドラー種 アメリカなど 大きめ 明るい色合い 渋味が比較的穏やか
鬼ぐるみ・姫ぐるみ 日本など 小粒 殻が非常に硬く、溝が深い 野趣のある風味
山胡桃系 中国・天目山近辺 小粒 殻は薄いが硬く、剥き身は小さい 歯ごたえがよく、コクが深い

※くるみの剥き身には、種類を問わず凹凸やしわのような形状があります。そのため、見た目の違いを伝える場合は、剥き身のしわそのものよりも、粒の大きさ、色合い、殻の厚さや硬さ、形の整い方に注目すると分かりやすくなります。

日本で流通しているくるみ

日本で一般的に流通しているくるみは、輸入品が中心です。スーパーや製菓材料店、パン、菓子、ミックスナッツなどで見かけるものの多くは、アメリカ産を中心とした海外産です。

日本にもくるみの産地はあります。代表的なのは長野県で、東御市、千曲市、長野市などで生産されています。長野県の資料では、2022年の長野県産くるみの生産量は50トン、全国1位とされています。

ただし、日本で消費されるくるみは輸入品が圧倒的に多く、殻むきくるみだけでも万トン規模で輸入されています。最も多く国産くるみを生産している長野県でも50トン規模であることを考えると、国産くるみは日本の消費量全体の1%にも満たない、限られた存在といえます。

中国で「山胡桃」と呼ばれるくるみ

中国には「山胡桃(中国語では山核桃)」と呼ばれるナッツがあります。一般的なくるみと同じクルミ科ではありますが、ヒッコリーの仲間で、英語では Chinese hickory と呼ばれます。

山胡桃は、浙江省杭州・臨安を含む天目山近辺でしか採れない希少なナッツです。天目山のふもとの湿潤な谷間、標高500〜1200mほどの地域に育つとされます。

中国では高級ナッツとして位置づけられることがあり、小粒で殻が硬く、加工に手間がかかります。その一方で、歯ごたえがよく、深いコクがあります。食味は一般的なくるみよりもピーカンナッツに近く、香ばしく、甘みを含んだ濃い味わいが特徴です。

ただ、日本でそのまま「山胡桃」と紹介すると、日本産の山ぐるみや鬼ぐるみと混同される可能性があります。そこでアジアんグルでは、この中国・天目山系の山胡桃を「高原くるみ」と名付けました。

まとめ|くるみの違いを知ると、選ぶ楽しみが広がる

くるみは、産地や種類によって、粒の大きさ、見た目、香り、食感、味わいが異なります。日本でよく流通しているのは、アメリカ産を中心とした西洋くるみです。一方で、日本産の鬼ぐるみや姫ぐるみ、中国の山胡桃のように、地域性のある個性的なナッツもあります。

高原くるみは、小粒ながら歯ごたえがよく、深いコクをもつナッツです。その香ばしさに、レーズンのやさしい甘みと果実らしい酸味が重なると、奥行きのある味わいが生まれます。

SUNOMAの「シルクロード実っくす」では、高原くるみとグリーンレーズンを組み合わせています。高原くるみのコクと、レーズンの甘み。
その掛け合わせもまた、くるみの新しい楽しみ方のひとつです。

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